今日は世界でもっとも有名な補聴器メーカー『フォナック』の紹介記事だよー!

 子どもの補聴器を選ぶとき、必ず候補にあがるメーカーのひとつが「フォナック」。

 病院やろう学校でも広く採用されていて、乳幼児から学齢期まで安定して使える補聴器として知られています。

 トリケラ家でも、長女とうこ・次女そらは現在フォナックの補聴器を使用しています。

 日々の生活や学校場面で使う中で、フォナックならではの強みや、子どもに向いている理由が見えてきました。

 この記事では、公式情報だけでなく、実際に使ってわかったフォナックの特徴を中心に、子ども向けに選ばれるポイントを解説します。

  • フォナック製の補聴器は、子どもが毎日つけやすい丈夫さと扱いやすさがとても優れている
  • 汗・落下・外遊びにも強く、家庭でも学校でも安定して使える
  • ロジャーなど学校用デバイスとの互換性が高く、学習場面との相性が良い

フォナックってどんなメーカー?

 フォナック(Phonak)は、スイスに本社を置く補聴器メーカーで、世界100か国以上で製品が使われています。

 日本でも医療機関や支援機関で広く採用されており、特に子ども向けの製品開発に力を入れているメーカーです。

 特徴としては、乳幼児から高齢者まで対応できる幅広いラインナップ、雑音抑制や方向感の補助などの独自技術、汗・衝撃に強い耐久性、子ども向けの安全設計などがあります。

子ども向けに選ばれる理由

 フォナックは、日常生活で使い続けやすい仕組みが揃っています。

  • 丈夫で壊れにくい(汗・衝撃・落下に強い)
  • チャイルドロック付きで安全
  • LEDランプで状態がひと目で分かる
  • フィット感が安定し、長時間の装用でも外れにくい
  • ロジャーとの互換性が高く、学校場面で使いやすい

Bluetoothが安定していて使いやすい!

 フォナックはBluetoothの安定性が高く、スマートフォンやタブレットとの接続がスムーズです。

 動画視聴や通話、オンライン学習など、補聴器をつけたまま日常のデバイスを利用できるため、子どもでも扱いやすいのが特徴です。

 また、フォナックには専用アプリがあり、音量やプログラム設定をスマホ上で簡単に確認できますが、わが家では「音量は補聴器店で調整してもらった状態を変えない」方針のため、普段アプリは使用していません。

アプリを使わなくても困らず、Bluetoothの安定性が日常の使いやすさにつながっています。

カラーラインナップが豊富!

 子ども向けのフォナック補聴器は、落ち着いた色から明るい色まで幅広いカラーバリエーションがあります。

 例えば、フォナックの『スカイルミティ』シリーズは、本体色14色×イヤフック7色の実に98通りの組み合わせの色を選ぶことができます!

 補聴器の色が選べるだけで、子どもにとって“自分のもの”という感覚が生まれやすく、使用への抵抗が減ります。

 トリケラ家では、1台目は赤ちゃんの頃に作ったため、色は私が選びました。

 ですが、2台目の本体や、なくして作り直したイヤーモールドなど「選べる場面」では、とうこ・そら自身に好きな色を選ばせています。

 1台目は「目立たない色がいい」と黒を選んだのですが、そのときの気持ちには今でも思うところがあります。

 この経験については、別の記事であらためて書こうと思っています。

ロジャーとの連携が強く、学校で使いやすい!

 フォナックの大きな強みのひとつが、自社製品である「ロジャー」との連携のしやすさです。

 ロジャーは、先生の声を直接補聴器に届けるワイヤレス補聴支援機器で、

  • 教室の雑音が気になる
  • 先生との距離が遠い
  • 集団活動中に聞き取りにくい

といった場面で力を発揮します。

 フォナック同士の組み合わせは接続が安定しやすく、学校場面での聞こえのサポートとして安心感があります。

 授業中の聞き取りを補いたい子どもにとっては、大きなメリットになる部分です。

写真で見る!フォナック補聴器

 ここでは、実際にトリケラ家で使用しているフォナック補聴器の写真をもとに、
どの部分がどんな役割をしているのかを簡単に紹介します。

 次女そらの補聴器です。

 形や色のイメージはこんな感じです。

 耳にかけるフックの形はこのようなカーブになっており、耳にしっかりフィットします。

 写真の〇部分が音量調整スイッチや集音マイクの部分です。

 補聴器カバーをつけるときは、この周辺を覆わないよう注意してくださいね。

 写真の矢印部分が電池ランプです。

 電源残量がきちんとある場合、ここのランプが点滅します。

 写真の〇部分が電池を入れる部分です。

 現在は子どもたちが大きくなりチャイルドロックをかけていないため、開閉用の突起が付いていますが、チャイルドロックをかけると専用の器具を使わない限り開けることができなくなる安心設計です。

音の変化と聞こえの実感

 長女とうこ・次女そらの聴力はおおむね40〜60dB(中程度難聴)。

 補聴器をつけることで20〜40dBほどまで上がり、静かな環境では会話や生活音の聞き取りがしやすくなっています。

 ただし、騒がしい場所、反響の強い空間、距離のある場面では、やはり聞き取りにくさは残ります。

 これはフォナック特有のものではなく、補聴器そのものの限界です。

 補聴器をつけるようになってから、生活の中で“聞こえる経験”が増えたことで、二人とも言葉の理解が少しずつ安定してきたように感じています。

 フォナックだから、というよりも、適切な補聴器と調整によって音が届くようになったことが大きいのだと思います。

 補聴器の限界については、こちらの記事でも解説しています。

補聴器をつけても全部の音は聞こえない!|子どもの“聞こえ”の限界をわかりやすく解説

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どんな子に向いている?

 フォナックは、特定の子に限らず、日常生活の幅が広い子ほど扱いやすいと感じています。

外遊びや運動が好きな子

 汗や衝撃に強く、落としても壊れにくい。

保育園・学校で過ごす時間が長い子

 ロジャー(学校用の聞こえ支援機器)と組み合わせる場面が増えるため相性が良い。

一日中補聴器をつけている子

 フィット感が安定し、長時間の装用でも外れにくい。

自分で補聴器を扱い始める年齢の子

 LEDランプで電池の状態がわかりやすいため、本人が確認しやすい。

丈夫さや扱いやすさを重視したい家庭

 家庭・学校の両方でトラブルなく使いやすい。

 フォナックは「使う子どもの生活に寄り添う設計」が多いため、動きが多い子、学校での活動が多い子、補聴器を自分で扱い始める年齢の子にとって、安定した選択肢になりやすいと感じています。

価格と助成制度

 フォナックに限らず、子ども用補聴器の価格は機種や機能によって大きく幅があります
一般的には片耳10万円台〜30万円台以上になることもあり、家庭だけで負担するのは大きな負担になるケースがほとんどです。

 ただし、子どもの補聴器は多くの場合、自治体の補装具費支給制度(もしくは日常生活用具の給付)が利用でき、自己負担が大きく軽減されます。

 手続きの流れは「障害者手帳の有無」などで少し変わるため、制度の詳細は別記事で詳しくまとめています。

補聴器っていくらで買える?

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メンテナンスとトラブル防止

 補聴器は毎日使うため、汚れ・汗・湿気・落下などのトラブルが起こりやすい部分があります。

  • 汚れは毎日ふき取る
  • 乾燥ケースで湿気対策
  • 専門店・病院での定期点検
  • 電池切れの早期発見には本体のLEDランプ

まとめ

 フォナックは、子どもの生活に寄り添った設計が多く、家庭・保育園・学校のどの場面でも扱いやすい補聴器です。

 丈夫さや扱いやすさに加えて、ロジャーとの互換性も高く、日々の「聞こえる体験」を積み重ねやすい環境をつくってくれます。

 子どもの生活に合った補聴器を選ぶうえで、フォナックは安定して使いやすい選択肢のひとつだと感じています。

補聴器屋さんでぜひ実物を見てみてね!