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赤ちゃんのABR検査と確定診断|新生児聴覚スクリーニング後も消えない不安【第2回】

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この記事は、新生児聴覚スクリーニング検査の「リファー」から始まった体験を綴る、全3回シリーズの第2回です。

第1回の記事はこちらです。

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新生児聴覚スクリーニング検査「リファー」から始まった不安な日々|ブログを始めたきっかけ【第1回】
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「きっと大丈夫」と思い続けていた日々

新生児聴覚スクリーニングで「リファー」と言われてからも、退院前・1週間健診・1ヶ月健診で何度も引っかかってからも、心のどこかで「きっと大丈夫」と思おうとしていました。

でも、その期待は長くは続きませんでした。

次に告げられたのは、「脳波を見て、より詳しく検査をしましょう」という言葉。

「赤ちゃんが眠っている間に行います」
「痛みはありません」

そう言われても、なぜ脳波を見る検査が必要なのか、この検査で何が分かるのか、そこがよく分からないまま、日だけが決まっていきました。

新生児聴覚スクリーニング検査については、こちらの記事で解説しています。

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新生児聴覚スクリーニング検査って?
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情報がなく、不安だけが増えていった

それから検査までの間、私の中の不安は少しずつ、でも確実に大きくなっていきました。

情報が欲しくて、スマホで何度も検索しました。でも出てくるのは、専門的すぎる説明か、
逆に不安をあおるような言葉ばかり。

「難聴」
「将来」
「発達」

どれも、まだ受け止めきれない言葉でした。

生まれる子ども1000人に対して、生まれつき難聴である子どもは1人くらい。そんな1/1000に、うちの子が入るわけがない。そう思っていました。

この気持ちを誰かに相談したくても、何をどう説明したらいいのかも分からない。自分の中でも整理できていない不安を、言葉にすることができませんでした。

ABR検査当日のこと

検査当日。
今日の脳波を取る検査は、ABR検査という検査なのだそうです。

ABR検査の前に睡眠薬のシロップを処方され、授乳室で授乳をしてから、抱っこで寝かしつけをしました。

検査中は、ヘッドホンからかなり大きな音が流れます。「こんなに大きな音で起きないのかな?」と思っていたら、とうこは途中で起きてしまい、再び寝かしつけをすることに。

焦りと不安で涙がこぼれながら何とか寝かせましたが、ベッドにおろしたらまた起きてしまうと判断し、私はとうこを抱っこしたままベッドに座り、ヘッドホンを着けたまま、抱っこの状態でで検査を再開しました。

検査中に見えてきたこと

検査中は、とうこを抱っこしていて両手が使えず何もできないので、1時間ほどの検査時間中、ずっとモニターを見ていました。

腕の中のとうこのが身に着けているヘッドホンからは、検査の音が漏れ聞こえてきます。ヘッドホンから漏れるほど大きな音から、全く聞こえない小さな音へ少しづつ音量を下げていく中で、モニターに映る脳波の波が出たり、消えたりする。

「こうやって聞こえの境目を調べているのかな」

そのとき、少しだけ検査の意味が理解できた気がしました。

ABR検査とは?

ABR検査は、赤ちゃんが眠っている間に行う「聞こえの精密検査」です。耳に音を聞かせ、その音が脳まできちんと伝わっているかを、脳波で確認します。

まだ言葉で反応できない赤ちゃんでも、「どのくらいの大きさの音まで脳が反応しているか」を調べることができるため、新生児聴覚スクリーニングでリファーになった場合、次の段階として行われることが多い検査です。

このときの私は、「脳波を見る」「精密検査」という言葉の重さばかりが先に立ち、検査の意味や流れを、きちんと理解できていませんでした。

ABR検査の仕組みや、AOE・ASSRとの違いについては、あとから改めて調べて、少しずつ理解できるようになりました。詳しくは、こちらの記事でまとめています。

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難聴の確定診断が下りた瞬間

長い長い検査を終えて、医師から結果を聞くとき。語られる言葉を、頭では理解しようとしているのに、気持ちがまったく追いつきませんでした。

「お子さんは、中等度から高度の難聴です。」

その言葉を聞いた瞬間、頭の中が真っ白になった感覚だけが、はっきりと残っています。

中等度の難聴とはどのくらいの聞こえなのかについては、こちらの記事で解説しています。

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受け止めきれなかった現実

私はとてもショックでした。

まさか本当に難聴だなんて。1/1000に、うちの子がなってしまったなんて。

前向きに考えよう、なんて思えませんでした。すぐに受け止められるほど、私は強くありませんでした。

「わたしのせいかもしれない」そう思いながら、帰りの車の中は涙が止まりませんでした。

このときの私は、まだ「難聴と生きる」ということを、まったく想像できていなかったのだと思います。

今では長女・次女の難聴を受け入れ、丸ごと愛おしいと思っていますが、当時はそうではありませんでした。また、これは子どもの障害の受容における正常なプロセスであることが後に分かりました。

子どもの障害の受容については、こちらの記事で解説しています。

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子どもの障害の受容について
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次回は、この確定診断を受けてから考え始めたこと、補聴器や療育という言葉と、初めて向き合った頃のことを書こうと思います。

トリケラ
トリケラ

暗い雰囲気が続いてるけど、次回は全3回の最終回だよー!

ABOUT ME
トリケラさん
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難聴児のママ兼ブロガー
先天性の感音性難聴の長女と次女、健聴の三女を育てるママブロガー。

『子どもの難聴の確定診断を受けた日にわたし自身が知りたかったこと』をテーマに、聴力検査や補聴器、療育、便利グッズなどについて、一次情報を大切に発信しています。
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