今日は我が家がお出かけに必ず持って行く物について解説するよ!
難聴のある子どもとお出かけするとき、
「どれくらい音の刺激がある場所かな?」
「補聴器が外れたり、聞こえにくくなったらどうしよう…」
そんな不安を、私もずっと抱えていました。
実際、外出先は音も環境も予想しにくく、家よりも“聞こえの負荷”が大きくなりがちです。
だからこそ、少しだけ持ち物を工夫しておくと、子どもも大人も安心して過ごせます。
今日は、トリケラ家のお出かけで本当に役に立った必需品と、難聴児ファミリーに多い「持っていて助かった」アイテムを、経験も交えながら紹介していきます。
- 補聴器まわりのトラブルに備えた“予備とケア用品”があると安心
- 騒がしい場所では、音の負荷を減らす工夫が子どもの疲れを大きく左右する
- 年齢や場面に合わせて“代わりのコミュニケーション手段”を持っておくと外出がぐっと楽になる
Contents
難聴児との外出は何が大変なのか
難聴のある子どもとの外出で大変なのは、「聞こえにくさ」そのものよりも、環境が変わることで生まれる“聞き取りの負荷”です。
家では生活音も家族の声も予測しやすいですが、外に出ると
- 人混み
- 店内BGM
- アナウンス
- 車や風の音
など、さまざまな音が重なります。
そのため、普段より集中しないと声が拾えなかったり、疲れやすくなったりします。
音の大きさ(dB)や、どんな音が聞こえやすいのかについては、こちらの記事で詳しくまとめています。
補聴器まわりの必需品
外出先では、補聴器まわりのトラブルが起きやすいことがあります。
家では気にならないことでも、動きや環境の違いによって、思わぬタイミングで聞こえにくさが出ることがありました。
我が家の経験から、外出時に持っておくと安心な物を以下にご紹介します。
予備電池または充電器
補聴器の電池は機種や使い方によって持ちが変わることがあります。
外出中に思ったより早く電池が切れることもあるため、予備を持っておくと安心です。
お出かけリュックに常に入れている『電池交換セット』の作り方については、また別の記事で紹介します!
簡易乾燥ケース
公園や遊具で汗をかくと、補聴器が不安定になることがあります。
小さな乾燥ケースがあると、休憩中にサッと乾燥できて便利です。
補聴器クリップ

長女とうこが1歳の頃。
補聴器を服に留めておく補聴器クリップが欠かせませんでした。
補聴器クリップがあれば、補聴器を服の一部を繋げ、遊んでいるときや走るときに補聴器が落ちてしまうのを防ぎます。
わたしは、長女とうこが赤ちゃんの頃、補聴器だけをつけており、補聴器カバーやクリップを何もつけていませんでした。
するとある日、スーパーでとうこをカートに乗せて買い物をしていたら、いつの間にか補聴器がなくなっていたことがありました。
そのときはスーパー中を這いつくばって探して見つけることができたのですが、それからは服と補聴器を繋ぐ補聴器クリップが欠かせません。
補聴器の多くは紛失の場合には補償が効きませんので、紛失には気をつけたいですよね。
補聴器カバーと繋げるタイプもありますので、ぜひ購入してみてください。
ミニタオル
屋外と屋内を行き来すると補聴器に結露がつくことがあります。
こまめに拭くと聞こえのトラブルを防げます。
外出中も、子どもの様子によっては“一度聞こえの負荷を下げる時間”が必要になることがあります。
補聴器を外して休憩する時間の大事さについては、こちらの記事で詳しくまとめています。
騒がしい場所で聞こえの負荷を減らす工夫
テーマパーク、ゲームセンター、お祭り、ショッピングモールなど、音が多い場所では、いつも以上に聞き分けるエネルギーが必要になります。
そこで役立つ工夫はこちらです。
補聴器を一時的に外す(子どもが希望する場合)
トリケラ家でも、音が大きすぎる場所では子どもから「外したい」と言われることがあります。
一時的に聞こえの負荷を下げることで、楽に過ごせることがあります。
静かな場所で休憩
少し離れたエリアで休むだけで、後半の疲れ方が変わります。
ハンドドライヤーの音が苦手な子は、ハンカチを持っておく
トイレのハンドドライヤーは音が大きく、補聴器をしている子にとって強い刺激になることがあります。
トリケラ家でも小さい頃は突然の音に驚いてしまうことが多く、ハンドドライヤーを使わずに済むように必ずハンカチを持ち歩くようにしていました。
ふき取るものがあると、トイレの時間がぐっと安心になります。
最低限のジェスチャーを決めておく
「止まる」「行く」「休憩する」など、声が届かない場所で役立ちます。
帽子・フードで音を少しやわらげる
大きな効果ではありませんが、子どもによっては“圧”が少し軽くなることがあります。
運動会やお祭りのように大きな音が続くイベントでは、子どもがいつも以上に疲れやすくなります。
難聴児が運動会などでとても疲れてしまう理由については、こちらの記事でもお話ししています。
外出先で伝わりやすくするための工夫
外出中は、声が届きにくい場面が増えることがあります。
そのため、声以外でも伝えられる方法を用意しておくと安心です。
事前に流れを共有しておく
「今から〇〇→次は〇〇→最後に帰るよ」のように簡単に伝えておくと、騒がしい場所でも見通しが立ちます。
写真やイラストで次の行動を示す
視覚的な情報は騒音に左右されません。
よく行く場所やよく会う人の顔などをコンパクトサイズの写真カードにしておくと、車内でもすぐに渡せて、「今おばあちゃんの家に向かっているんだよ」と視覚的に伝えることができます。
最低限の手の合図を決めておく
家族内で共有しておくと、外出がスムーズになります。
「トイレ」や「のどが渇いた」など、離れていても伝わる合図があると安心ですね。
行動の選択肢を見える形にする
「休憩する?」「少し外に出る?」など、選択肢をメモやスマホで示すと伝わりやすくなります。
声が届きにくい場面では“伝え方の工夫”が役に立ちます。
まとめ
外出先では、家とは違った“聞こえの負荷”がかかります。
少しの工夫だけで、子どもも大人も安心して過ごせるようになります。
持ち物は完璧でなくても大丈夫です。
その子のペースで休憩したり、補聴器を外したり、静かな場所に移動したり。
その小さな積み重ねが、“その子に合ったお出かけの形”につながります。
無理のないペースで外の世界を楽しめるようにね!


