ロジャーとは?|子どもの聞こえを補う“補助デバイス”をやさしく解説

ロジャー(Phonak Roger)って聞いたことがある?
ロジャーは、フォナックが開発した補聴器用の補助デバイスです。
補聴器をつけていても、距離があったり周りがざわついたりすると、どうしても聞き取りが不安定になる場面があります。ロジャーは、こうした環境で大人の声を補聴器へ直接届けるための補助システムです。
この記事では、ロジャーの基本的な仕組みと、どんな場面で役立つのかをわかりやすく解説します。
値段や購入方法などについては、また別の記事で解説予定です。
- ロジャー(Phonak Roger)は、距離や騒がしさで不安定になりやすい聞こえを補う補聴支援システム
- 声を補聴器へ直接届けることで、必要な音をより明確に聞き取りやすくする
- 補聴器だけでは難しい場面を支える「聞こえのサポート役」として活用されている
Contents
ロジャーとは?
ロジャーは、フォナックが開発した補聴器用の補助デバイスです。
話す人が持つマイクで声を拾い、その音を補聴器へ無線で直接送るしくみになっています。
補聴器は「近くの声」は拾いやすい一方で、
- 離れている
- 周りがざわついている
- 声が背景の音に埋もれる
といった環境ではどうしても聞き取りが不安定になります。
補聴器は“近くの声”を中心に拾うため、環境によって聞こえ方に限界があります。
補聴器だけでは届きにくい理由については、こちらの記事で詳しく解説しています。
補聴器をつけても全部の音は聞こえない!|子どもの“聞こえ”の限界をわかりやすく解説
ロジャーは、こうした場面で必要な声だけを安定して届けるためにつくられています。
ロジャーが役立つ場面
ロジャーは、簡単に言うと“話す人の声だけをまっすぐ補聴器に届ける、高音質のトランシーバーのようなもの”です。
話す人が持つマイクで拾った声を、子どもの補聴器へ直接送る仕組みになっています。
ロジャーがどんな場面で活躍するかというと、
- 幼稚園・学校などのざわついた教室
- 発表会・運動会などの広い会場
- 公園や屋外など、距離が生まれやすい場面
といった“環境で聞こえにくさが出やすい瞬間”。
周囲がざわつくと、難聴児は高い音や子音が特に聞こえにくくなることがあります。
子どもの“聞こえの抜け”については、こちらで詳しくまとめています。
語尾の「す」が聞こえにくいとどうなる?|難聴児の発語に起きやすい変化を実例で解説
ロジャーは話す人の声を補聴器へ直接届けることで、必要な声だけをクリアに聞けるように補う役割をしています。
ロジャーの基本構成
ロジャーは、「マイク(送る側)」と「受信機(受け取る側)」の2つを組み合わせて使うシステムです。
それぞれ役割がはっきり分かれています。
ロジャーマイク(声を拾って送る役)
ロジャーの中心となる機器で、大人や先生が持ったり、胸元につけたりして使います。
- 話している人の声を拾う
- 周囲の雑音を自動で下げる
- 必要な声だけを補聴器に送信する
マイクにはいくつか種類がありますが、どれも「大人の声を子どもの補聴器へ届ける」役割は同じです。
ロジャー受信機(補聴器側で受け取る役)
受信機は、補聴器に取り付けて使う小さなパーツです。
マイクからの音声信号を補聴器が受け取る“入り口”のようなイメージ。
- マイクから送られた音を受信
- 補聴器に直接音を届ける
- 両耳使用の場合は左右どちらにも音を送れる(機種による)
受信機は補聴器の型番によって種類が違い、
- 補聴器にカチッとはめるタイプ
- 内部にロジャー機能が入っていて追加パーツが不要なタイプ
- 別の小型機器と中継して使うタイプ
などがあります。
この2つが揃うとどうなる?
マイク →(無線で)→ 受信機 → 補聴器という流れで音が届くため、
- 距離の影響を受けにくい
- 周囲のノイズに邪魔されにくい
- 必要な声だけを“まっすぐ”届けられる
という仕組みがつくれます。
ロジャーの代表的な種類
ロジャーには、使う場面に合わせていくつかの種類があります。
ここでは、よく使われる代表的なマイクを簡単に紹介します。
Roger Touchscreen Mic
園や学校でよく使われる標準的なマイク。
胸元につけたり、テーブルに置いたりして使えます。
Roger On
学齢期の子どもや家庭でも使いやすいタイプ。
話す人の方向を自動で拾う機能があり、屋内外どちらでも使いやすいモデルです。
Roger Pass-around
話す人に手渡して使うマイク。
授業や発表会など、子ども同士の発言を聞き取りやすくしたい場面で使われます。
もっと詳しく知りたい場合は
ロジャーの各製品の仕様や対応する補聴器は、フォナック公式ページで確認できます。
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ロジャー(Phonak Roger)は、距離や周囲のざわつきで聞き取りが不安定になりやすい場面を補うための補聴支援システムです。
大人の声を補聴器へ直接届けるしくみによって、必要な音をより明確に伝えられるようになります。
「補聴器だけだと、どうしても聞き取りにくそうな瞬間があるな…」と感じることがあれば、ロジャーの活用も一つの選択肢になります。
ロジャーの価格や設定などについては、また別の記事で解説予定です。
気になる方は、まずはお子さんの環境で“聞き取りにくさが出る場面”を観察してみてくださいね。
これからもどんどん補聴器やロジャーのことを深堀りしていくよー!





