療育と仕事の両立は無理?難聴児母がフルタイムでも通い続ける工夫とタイムスケジュール

療育が必要と言われたけれど、今の仕事を辞めなければいけないの?
毎週のように仕事を休むなんて、職場に申し訳なくて言い出せない…
療育と保育園のハシゴなんて、親も子も体力が持つのかな…
療育は大切なわが子の成長のためだと分かっていても、仕事との両立に限界を感じていませんか?
実は、療育と仕事の両立を成功させている親御さんの多くは「完璧」を目指していません。 なぜなら、療育は数ヶ月で終わるものではなく、年単位で続く長期戦だからです。
わたしは現在、感音性難聴児の長女と次女、健聴の三女を育てながらフルタイムで働いています。長女が赤ちゃんの頃から、もう8年以上も療育に通っています。隔週の個人療育と毎週のグループ合同療育、合わせて月6回の療育通いをこなしつつ、キャリアを継続しています。
この記事では、仕事と療育を両立するための具体的なタイムスケジュールや、職場・家族との調整術、心の持ち方について詳しく解説します。この記事を読むことで、仕事を辞めずに療育を続けるための具体的な道筋が見え、明日からのスケジュール調整がきっとスムーズになります。
療育に通うなら仕事はやめるべき?基本の考え方
「療育に通うなら、親は専業主婦(主夫)になるべき」という考え方は、今の時代には当てはまりません。まずは、療育と仕事の両立を可能にするための前提知識を確認しましょう。
療育の日でも保育園は利用できる
多くの方が悩むのが「療育の日に保育園へ行かせていいのか」という点です。結論として、療育の前後に保育園を利用することは制度上、全く問題ありません。
自治体や園の方針にもよりますが、午前中に療育を受け、午後から保育園へ登園する「並行通園」は一般的です。むしろ、療育で学んだ関わり方を保育園の先生と共有することで、お子さんにとってより手厚いサポート環境が整います。
我が家では、子どもたちが3歳ごろまでは療育だけの日にして保育園はお休みしていましたが、体力がついてくる4歳頃からは、午前中療育・午後保育園(間に合えば給食も保育園で食べる)のリズムに落ち着いています。
療育と仕事の両立には「時間単位」の有休活用がカギ
療育先が近隣であれば、1日仕事を休む必要はありません。
- 時間単位有給休暇
- 半日有給
- フレックスタイム制
これらを組み合わせることで、仕事への影響を最小限に抑えられます。まずは勤務先の就業規則を確認し、どのような休み方が可能か把握しましょう。
仕事をしながら療育に通う日のタイムスケジュール
それでは、午前中に片道1時間の療育施設へ通って午後から出社するという、わたしのリアルな療育の日のスケジュールを紹介します。
起床~療育開始:療育と移動のハードな時間帯
まずは自分自身の準備を最優先します。子どもが起きる前にメイクや連絡事項のチェックを済ませることが、心の余裕に繋がります。
スムーズに起きないのは日常茶飯事です。焦らず、まずは栄養よりも「何か口に入れること」を目標に準備します。
わが家では主に夫が子どもたちの送迎を担当します。夫婦で役割を分担することが、片方に負担が偏らないための絶対条件です。
移動時間は片道約1時間。この時間は、子どもとゆっくりお喋りしたり、好きな音楽を聴いたりする大切なコミュニケーションの時間と捉えています。
約1時間半、次女は専門のプログラムに参加します。親は別室で見守り、先生からのフィードバックを受けます。
療育終了~出勤:仕事への切り替えと癒やしの時間
療育が終わったら、頑張った次女へのご褒美でパン屋さんへ寄り道します。自分で選んだお気に入りのパンを食べながら次女と保育園へ向かいます。
次女を保育園の給食の時間に間に合うように送り届けます。先生に療育での様子を伝え、そのまま私は仕事場へ向かいます。
会社近くの駐車場で、マックなどのファストフードを一人で食べます。YouTubeを見ながら誰にも邪魔されない1時間は、午後の仕事を乗り切るための大事なエネルギー源です。
わたしは午後から出勤。仕事モードへ切り替え、夕方のお迎えまで集中して短時間でタスクをこなします。
仕事を辞めないために!職場とのコミュニケーション術
療育と仕事を両立させる上で、最大の壁となるのが職場の理解です。「また休むのか」と思われないための戦略をお伝えします。
「いつ・なぜ・どれくらい」を数値で伝える
「子どもの療育があるので休みます」だけでは、上司は先が見えず不安になります。
- 頻度: 月に何回、何曜日にあるのか
- 期間: 半年更新なのか、1年続くのか
- 振替案: 休んだ分、他の曜日に残業できるのか
これらを事前に「療育計画表」として提示しておくと、職場側も業務の割り振りがしやすくなります。わたしは毎年3月に次年度の療育の曜日が決定したら、すぐに上司と同僚に伝えています。
権利を主張する前に感謝を形にする
有給休暇は労働者の権利ですが、その間、誰かが自分の仕事をカバーしているのは事実です。 「ご迷惑をおかけしてすみません」よりも「フォローしていただき、本当にありがとうございます」と感謝を伝えましょう。
また、出社している時間は誰よりも集中して成果を出す姿勢を見せることが、信頼回復の近道です。
療育・仕事・育児の「トリプルパンチ」で疲弊しないコツ
「私が頑張ればいい」と抱え込むと、いつか必ずガタが来ます。わたしは、育休からの仕事復帰2ヶ月目で肺炎になり、それから一気に体が弱くなり、肺炎の常連になってしまいました。
無理しない持続可能な両立スタイルを作るため、自分の中で次の3つのルールを決めましょう!
1. 手抜きをスケジュールに組み込む
療育の日は、夕飯の準備をしないと決めましょう!
- 惣菜やレトルトを活用する
- ミールキットを頼む
- 外食で済ませる
「療育の日は、ご飯を作らなくていい特別な日」とポジティブに捉えることで、親子ともに療育への足取りが軽くなります。
我が家は3人目の育休復職後からもう1年以上「つくりおき.jp」の総菜冷蔵定期宅配サービスを利用しています。4人前/週3食プラン利用で、1人1食当たり798円~で美味しいご飯を食べることができます。
- 自分では買わないような食材(お麩、ポテトニョッキ、豆類、いんげんなど)
- 中途半端に使って残りそうな食材(鷹の爪、さつま揚げ、チーズなど)
- 下処理が面倒な食材(ごぼう、チーズハンバーグ、白和えなど)
最近は物価が上がり、家族5人×1週間分の買い物をしたら、1万円はゆうに超えてきますよね…。そんな中で「つくりおき.jp」は、たくさんの食材を使って、管理栄養士が監修した本格的な料理を、レンジで温めるだけで味わうことができます。


この写真は、ある日の晩ご飯です。温めただけの総菜とは思えないほど美味しく、さつま揚げとこんにゃくの甘辛炒めを三女みどりがパクパク食べてくれました。子どもでも食べられるように濃すぎない味付けになっているので、安心して食べさせることができます。
2. 夫や親族を「サブ」ではなく「メイン」に巻き込む
我が家もずっと療育で仕事を休むのはわたしだけでしたが、あるとき夫がわたしに黙って仕事を休んでいたことが分かったのです。そのとき「なぜ自分は好き勝手に遊ぶために休んでいて、なぜわたしだけが療育に行くのか」と大喧嘩をしました。
その結果、現在は月1回は夫が療育に連れて行き、残りの平日3回(+2回は土曜日)はわたしが連れて行くよう役割分担を明確にしています。 「療育=母親の仕事」という固定観念を捨て、家族全員のプロジェクトとして共有することが大切です。
3. 保育園との連携を密にする
子どもにとって、療育と保育園のハシゴは体力的・精神的に負担がかかります。 「今日は療育でこんな活動をして疲れているかもしれません」と保育園の先生に共有しておけば、園での昼寝時間を調整してくれるなどの配慮が受けられる場合があります。
療育と仕事の両立におけるよくある質問(FAQ)
Q. 療育の後は子どもが疲れてグズらない?
A. 低年齢の頃は特に疲れやすいです。その場合は、午後の保育園をお休みして、家でゆっくり過ごすのも一つの手です。お子さんの体力に合わせて、徐々に並行通園の時間を増やしていくのがベストです。
Q. 有給休暇が足りなくなったらどうすればいい?
A. 「子の看護休暇」を確認してください。2021年の法改正により、時間単位での取得が可能になりました。また、未就学児が2人以上いれば年間10日間取得できます。通常の有給とは別に設定されている企業が多いので、必ず確認しましょう。
我が家の場合は、月3回の平日の療育に加えて子どもの熱発などで休むことも多く、昨年は有休を使い切りました。今年はそうならないよう、体調管理をより頑張りたいと思っています。
まとめ|療育は親も子も笑顔で通うことがゴール
療育は、子どもの「できないこと」を「できる」ようにするだけの場ではありません。親が子どもの特性を理解し、どう寄り添うかを学ぶ場でもあります。
仕事があることで、親自身も社会の一員としてのアイデンティティを保てます。それが結果的に、穏やかな気持ちで子どもと向き合う余裕を生むのです。
「今日はパン屋さんに行けたね」「1人で食べたランチが美味しかった」 そんな小さな喜びを積み重ねながら、あなたらしい両立の形を見つけていきましょう。
